大学生に対して特に注目されている資格として、簿記やITパスポートなど様々なものがありますが、その中でもひときわ注目されている資格がTOEICです。TOEIC受験者の40%弱が大学生と言われ、試験会場に行けばそれは実感できます。今回は、そんな大学生がTOEICを受験するメリットをお伝えしようと思います。大学に入りたての一年生のみならず、これからTOEICを受験しようとしている上級生にも読んでもらえたらなと思います。
1.就活に有利になる
現在、ほとんどの大学生がTOEICを受験する理由として、「就活で有利になる」というものがあります。実際、約77%の企業が採用をする際にTOEICの点数の確認をするそうです。
TOEIC採用企業・団体は約2100にもなり、自分が就職をしたい分野がTOEICのスコアがあった方が有利ということが多いです。採用する側としても、グローバル化が進み切っている現代に必要な人材は、「その部署で英語を使おうと使わまいと」可能性が広がる英語ができる人材を取っておきたいのです。
企業側が新入社員に期待する点数としては、600点前後だそうです。正確にはかれてはいませんが、英語検定2級で550点ほどだと思うので、それ以上の英語力を企業側は求めていることになります。
このような企業側のニーズ600点に対して、大学生のTOEIC平均点は
大学1年生420点
大学2年生440点
大学3年生480点
大学4年生510点
ほどです。ちなみに全体の平均はだいたい580点くらい。
ただ近年、大学全体でTOEICを必修にしているところもあるため、個人で受けている大学生受験者はこれらよりも40点ずつは高いのではないかと思います。有名大学ごとのTOEICの平均点は、こちらのサイト各大学が学生に求めるTOEIC平均スコアは何点?を見ると分かりやすいのでどうぞ。
このように、大学生の平均点は、企業側の理想としては届いていないことが多いです。だからこそTOEICである程度の点数が取れるということは、その人のパーソナリティとなるわけですね。
ちなみに企業にエントリーする際、
600点→履歴書に書ける点数
700点→英語力をアピールできる点数
800点→「特に英語ができる」と評価される点数
というのが一般的です。600点以下では逆に英語ができないことをアピールすることとなってしまうので、資格の欄に書くことを目的としている人は、まずこの600点を狙っていくことをおススメします。
もちろん上に示した点数というのは、あくまでも目安です。あなたが希望している職種によってもその基準というのは大きく変わっていきます。外資系や、英語を使う接客系のところでは、当然ながら800点を基準にあしきりを考えていたりします。
2.入社後も影響がある
TOEICが就活に有利なのは、当然英語ができると評価されているからです。逆に言えばTOEIC満点ホルダーの方でも、その点数に見合った能力を発揮できなければ全く意味がないわけなので。
ただ多くの人が、TOEICを勉強していく際に英語力を伸ばしていきます。現在約8割もの企業が英語を実際に使った仕事をしているそうです。また英語を使うシーンとして、コミュニケーションというのは当然ですが、会社内での昇進や昇格の際に影響がでたり参考にされたりする部分はあるそうです。同じ能力ならば、可能性の広い「英語ができる人」を昇進させようということですね。こういったようにTOEICの点数というのは自分というものの幅を一気に広めてくれるものなのです。
3.単位になる&院試に使える
TOEICを単位認定にしている大学は多く、その利用者も年々増加しています。どうせ単位を取らなければいけないのなら、あえてその授業を履修せずに自分を追い込んでTOEICを勉強するのも、大学1年生や2年生には良いかもしれません。(留年しても僕に文句は言わないでくださいね)自分の大学が単位認定をしているのかどうかはこちらで分かります。http://www.toeic.or.jp/toeic/about/data/search.html「英語の授業に出てもスキルアップできそうにない!」と思う大学生はその時間を使ってTOEICを勉強するのも良いかもしれません。
また大学院入試で、「TOEICによる英語試験免除」や「英語試験の点数を8割とする」などの条件を出しているところは、少ないですがあります。内部の大学院に進学する方はあまり関係なかったりするのかもしれませんが、特に外部の大学院に進学する方は、自分の大学院の入試でTOEICが使えるのか使えないのかは調べておく必要があります。英語の入試対策って、大学院の傾向を研究しないといけませんし、特に英語は大学4年生では鈍ってる人が多いので、早めにTOEICで点数をとっておくことはかなりメリットになるでしょう。これは大学だけでなく学部によってもかなり違いがあるので、自分で調べた方が良いです。
4.実際に将来使う英語が学べる
TOEICを勉強したことのある方は分かると思いますが、その内容のほとんどは実際にありそうなビジネスシーンが扱われています。「クレーム対応のメール」や、「広告の文章」「社員に対するメモ書き」などです。これはビジネスに対して馴染みのない大学生には、非常にやっかいです。(これが大学生の平均を下げている理由でもあると思う)
しかし、こういったことを勉強することで、ビジネスに対して理解が深まり、また実際に使う際にも非常に参考になります。実際「TOEICの英文は丸暗記したほうが良い」と言われるほど実用的だそうです。つまり、大学生の間では使わなくても、将来使う可能性の高い英語を学べると言うことです。大学受験までにならった無機質な英文ではないと言うことですね。
5.学ぶ時間を確保できる
以下にあるのは、TOEIC 730~900点取るのに必要な勉強時間と問題数の目安 | TOEIC 900点&英会話上達をめざす英語勉強法・参考書まとめブログ|Enjoy Life in English!を参考にしたTOEIC400点の人の勉強時間の目安です。
400点→600点 400~600時間
400点→730点 600~900時間
400点→800点 800~1200時間
400点→900点 1000~1500時間
どうでしょう。なかなか社会人になってから、仕事と並行してTOEICの高得点を狙うというのは難しいと分かるのではないでしょうか。大学生のときに、少しでも基礎学力と点数を上げておくと将来の負担を減らすことができます。また、院試や就活に使うのならば大学生の中でも早めに始める必要があるでしょう。
6.英語を楽しむことができる
大学生は基本的にあいている時間が多く、その中で様々なものに触れたり、体験したりして生活をしていると思います。ただそういった活動も、国内のことにおさまっていたのでは非常にもったいないです。
海外旅行をしたりすると、英語が使えるのと使えないのでは、同じお金をつぎ込んだとしても、旅行で得るものや体験するものなど、中身が非常に変わってきます。また大学生が旅行流に合う被害のリスクも最大限おさえられるでしょう。筆者も中国で1500円の杏仁豆腐を買わされました(恐ろしく慣れた手口でした)。このとき中国語は喋れなくとも「英語」が喋れてたらなと後悔しています。まあ良い思い出ですけど。
海外旅行をしない人にとっても、僕たちは毎日携帯をいじって生活をしていますが、そこに移されているものというのは当然日本語で、日本語の情報のみを得ていることになります。日本語というのは日本国内でしか使われていないので、単純に考えても非常に狭い範囲の情報しか僕たちは得たりしていないのです。英語というのは、世界中で使われていますので、それだけを考えても僕たちは、外国人と比べて情報弱者となるわけです。(人のこと言えませんが)だからこそ日本人は、国際情勢に疎かったり、宗教や文化に対しても疎かったりするのではないでしょうか?ライフハック系なども含めて非常に有意義な情報を楽しむことができます。
洋画の吹き替えがされていないのも見ることができたりもしますし、「何言ってるか分からないけど洋楽が好き」なんてカッコ悪いこともなくなります。
7.学習の目標にできる
暇な大学生の時間、「ダラダラ過ごしてるだけじゃダメだ!」と自分を奮いたたせようとしている大学生は多いのではないかと思います。そんな人たちも、ただ漠然と「英会話の練習」とか「リーディング強化」とか言って勉強するのはモチベーション的にかなり無理があると思います。
これだけ世界的に認知され、多くの日本企業で採用の基準となっている。さらには年10回実施(1・3・4・5・6・7・9・10・11・12)と、ここまで好条件の試験は無いです。これらをうまいこと自分のスケジュールに組み込み、大学中にある程度の点数は確保しておきたいですね。