大学受験で生物を勉強する方のために、どのように勉強するべきなのか、その「勉強法」と「おすすめ参考書」を書きたいと思います。
大学受験は、やみくもに勉強するのではなく、戦略を持って攻略していくようにする必要があります。そのうち僕の全体的な体験談を記事にしようかなとも思っていますが、効率を考えて勉強法を模索するというのは、大学受験においても、今後の勉強においても、大きな意味を与えます。
ちなみに僕は大学受験で生物を使っていません。受験は物理と化学のみです。しかし大学に入ってから、生物を勉強しなければいけなくなりました(理科の教員を目指していたため、生物も高校レベルまで習熟している必要がありました)。
そのため急ピッチで勉強を行い、1カ月半でセンター9割、二次試験は中堅レベルまで仕上げています。この短期間でできたのは、別に地頭がよかったからでも何でもなく、“効率の良い勉強法を知っていた”からです。実際、高校生のときでは、得意な物理でもこんな期間では無理だと思います。
このページは数ある大学受験勉強法記事の中でも、「どれだけ効率よく・無駄を省いて弁用するのか」と言う部分に着目していきたいと思います。
基本的に「独学」することを念頭に置きます。
生物という科目について
理科の中で、生物がどのような特徴があるのかを理解することは重要です。
この部分をおろそかにすると、誤った戦略を立ててしまい効率が下がってしまいます。
①暗記科目としての生物
以前書いた物理、化学の記事にもあったように、高校理科における生物の学習は物理、化学の内容に比べて極端に暗記する量が多くなっています。
物理 2
化学 6
生物 10
物理の問題が一つの知識・暗記事項の応用で5問解けるのに対して、生物では5つの問題に対して5つの異なった独立した知識が必要となります。
知識が独立しているというのが特徴でもあり、それが暗記量を増やしていると言っても過言ではないでしょう。つまり、生物という科目を攻略するにあたって、暗記から逃れるのは難しく、だからこそどのように暗記していくかが重要になります。
②断片的に学習できる
物理、化学が系統性が分かりやすいのに対して、生物は分野ごとに独立しているイメージが強いです。
化学の記事でもふれたように、化学では原子モデルやイオン化エネルギーといった基礎化学という土台の上に、理論化学、無機化学、有機化学へと分岐が見られます。理論化学も土台よりかも知れませんが。これを言い換えてみれば、基礎・理論化学という土台があるからこそ無機・有機化学といった分野に踏み入ることができるということです。
一方で生物の内容は分野ごとの独立性が強くみられます。正確には大学での研究レベルにおいて、各分野が密接に関係し、様々な分野からのアプローチで同じ事象を見ることは多々あるそうです。
しかし、高校での、特に入試科目としての生物においてはそのような関連性を感じられることはほとんどないと言ってもよいでしょう。
現行指導要領における「生物基礎」の内容を見てみます。
(1)生物と遺伝子
(2)生物の体内環境の維持
(3)生物の多様性と生態系
もう少し噛み砕いて言うと
(1)で細胞の中の小さなミクロスケールの話
(2)で自分自身の体内で起こってるちょっと身近な話
(3)で世界の植物の形や地球における物質の流れなど、大きなマクロスケールの話
を学ぶことになります。
このように各分野で大きく毛並みの異なった内容になっています。これらを一つ一つ、片っ端から頭に叩き込んでいく必要があります。これはかなり根気がいります。
しかし独立性が強いということは逆に、断片的に、どこからでも学習できるということでもあります。
例えば、NHKの「ダーウィンが来た!」などの番組が好きな人は多くいると思います(僕も毎週見てます!)。そういった方には(3)の生態学的な内容から入ると、普通の読み物のように感じられて面白いかもしれません。
(2)も自分自身の体のことだと思うととても興味がわく内容になります。たとえば、なぜ汗をかくのか、人の体温はなぜ36℃前後を保てるのか、インフルエンザの予防接種はどういった仕組みなのか。
どうしても生物の暗記のイメージが受け付けないという人は、このように自分の興味のある内容から、気軽に読み始めると良いです。その方が勉強が続きますしね。
③定着度に個人差
定着度に個人差があるのは生物に限った話ではないかもしれません。しかし生物においては絶対的な知識量がものを言うだけに定着度に大きな差が出ると思います。また、上でも述べたように、暗記的な内容が多いだけに、如何にその内容に興味を持ち、面白く思えるかが定着度に関わってくるでしょう。
実際、僕の周りには、内容が面白くて授業を一度聞いただけで大体覚えてしまうという友達もいれば、物理は覚えることが少なくて簡単だけど、生物は覚えることが多すぎて無理だ、と言ってセンター試験数か月前に物理利用に切り替えた文系の友達もいました。
④文系受験生のセンター試験での利用
文系の受験生がセンター試験で理科の科目の受験が必要となる場合、その多くが生物を利用することと思います。僕の高校でも文系のほとんどの人が、否応がなく生物の勉強をしていました。
文系の受験生が生物を多く利用するのは、入試における生物が、社会科系と似た特徴を持っているためだと思われます。
世界史、日本史、公民、地理といった社会系科目、特に世界史、日本史における暗記量は理科系科目の比ではないと思います。生物の学習はこういった社会系科目の特徴に似通っているため、文系の受験生としては物理、化学よりかは抵抗なく学ぶことができるのではないでしょうか。
⑤レベルが上がるほど応用的に
生物に限った話ではないですが、“基礎生物”よりも断然“生物(以下“専門生物”と呼ぶ)”が、センター試験レベルよりも旧帝大・難関私立レベルが難しくなります。問題はそのギャップの大きさです。
正直、専門生物のウエイトの重さは基礎生物の比ではありません。現行指導要領になり、旧指導要領の物Ⅰ・Ⅱと比べて、その差は顕著になったと思います。
これが東大・京大受験レベルになると、僕のような凡才レベルではもはや終わりが見えません。どこまで学習しなければいけないのやら。
ただでさえ高度な内容が取り上げられているだけでなく、更に指導要領自体も日々更新される最先端の内容が取り上げられるようになっており、時事的なサイエンストピックにも精通していなければなりません。
iPS細胞などの再生医療の分野はその最もたるものでしょう。大学の二次試験の内容はその大学の教授が作成します。明らかに教科書レベルでは太刀打ちできないようなものばかりで、大学での理科がそうであるように二次試験の内容では、高校で習う生物の分野をまたいで化学や物理、地学の知識が必要となる場合が多々あります。
これらの内容は、もはや難関大対策用の参考書を制覇し、過去問などで難問に解きなれているかが重要だと思います。あとは以下に日常的に授業の枠を超えて、理科の知見を深められているかが鍵かもしれません。
大学受験ではとにかく情報が合否を左右しますが、その他の志望校などの情報は
などで紹介していますので、早めに効率良く集めることをオススメします。
勉強法
暗記の仕方
ここまで生物=暗記というような内容ばかり書いてきましたが、このまま伝わってしまうのはあまりにも心苦しいので弁明すると、生物学の本質は暗記などではありません。あくまで入試における“生物”という科目の特徴がそうなっていしまっているだけなのです。
また“暗記”という表現もあまり適切ではないのかもしれません。例えば、遺伝子の正体がDNAであることが証明されるまで、「①グリフィスの実験」で形質転換という事象が示され、「②エイブリ―の実験」で形質転換を起こす物質がDNAであることが示され、「③ハーシーとチェイスの実験」で遺伝子の正体がDNAであることが示唆されるという流れで学ぶことになります。
この「実験」とその結果を覚えることはいわゆる暗記に他なりません。しかし、生物において重要なのは、こうした事実の暗記ではなく、その実験においてどのような操作を行ったことによってその結果が示唆されたのかということを“理解”することです。
例えば「③ハーシーとチェイスの実験」ではファージのタンパク質の硫黄原子とDNAのリン原子に放射性同位体で標識することで遺伝子の正体を突き止めました。これは“暗記”ではなく論理性が含まれる“理解”の要素が多く含まれています。
そして、このような“暗記事項”と“理解事項”は互いに関係しあって、学習を促進します。論理的に理解することで何を暗記すべきなのかが明確になるし、暗記しているからこそ論理的な思考が導き出されます。
生物の学習のカギとなるのは
①“暗記事項”+“理解事項”≒膨大な“暗記”
とするか、
②必要最低限の“暗記事項”→“暗記事項”を利用して“理解”を深める
とするかにかかっていると思います。
自然と生物の内容に興味を持ち、面白く感じれる人は後者ができているのでしょう。基本的な暗記事項を覚えるだけで、関連事項を論理的に理解することができているはずです。そのような人は一度、生物基礎の範囲の授業を一通り受けただけで、センター試験程度の問題を8割程度取れてしまうのではないでしょうか。
学習の流れ
物理や化学では推奨しませんが、生物ではまず教科書を読むことを薦めます。じっくり読むのではなく、一度パラパラと読んでみてください。
教科書は入試に用いるにあたっては、掲載されている知識量は不足していますが、全体が文章として構成されているので読み物として活用することができます。細かいところまで理解しなくていいですし、単語を全て暗記する必要もありません。何となくこの分野ではこんな単語が登場して、どんな話の流れになっているのか感じ取れる程度でいいです。
次に市販の入門書を始めてみましょう。一度授業を聞いて、大体の流れをつかんでいる人はここから始めてもオッケーです。
「はじめからていねいに」などの入門書で徹底的な基盤作り
教科書からここまでの作業が非常に大切になってきます。
この入門書はカラーでポップなイラスト付きで解説してくれています。生物の理解においてイラストや写真を通して学ぶことは非常に重要です。大まかな流れとしてつかんでいる内容を、イラストや図で視覚的にまとめるのです。
しかし、ここでただ眺めといていてはいけません。ミスプリの裏紙でもいい、古風にチラシの裏紙でもいいので自分の手で書いてみてください。細胞なら細胞の図を自分なりにかけるようになってください。アウトプットなくして、生物を暗記することはできません。
正直めんどくさいと思います。でも、この活動は絶大な効果をもたらします。僕自身そうやって覚えました。殴り書きでもいい、ぶつぶつつぶやきながらでもいいのでとにかく手を動かして書いてみてください。むしろ丁寧に書く必要はありません。自分自身で模式的に書けたらこっちのもんです。ただ読んでいても、文章を表面的に舐めていくだけになってしまいます。
入門書を、手を動かしつつ熟読することによって、自然と自身の頭の中に生物の学習事項が体系化されていきます。センター試験レベルであれば、多くの参考書を使う必要はありません。入門書を熟読するだけで劇的に成績が伸びると思います。
入門書をマスターができたら問題集に取り掛かりましょう。信頼できる問題集なら教科書併用のものでもなんでもオッケーです。基礎的な問題で幅広くカバーできてるものを選びましょう。ただし、教科書併用のものを使用する際は発展問題に手をつける必要はありません。一通りやってみて、間違ったところをやり直しましょう。もし、間違いが多い分野が顕著に現れたら、入門書に舞い戻ってやり直す、といった感じです。
参考書の利用と流れのまとめ
①教科書(完全独学レベル、メチャクチャ苦手だけど何とかしたいって人はここからがオススメ)
何となく読んで流れを感じる。
②入門書(大体の人はここからがオススメ)
手を動かし図やイラストを描きながら熟読する。二回目に読んで定着が感じられたら次のステージへ。
これは生物における持論ですが、物理、化学に比べてこの段階の重要性が高いと思います。覚えることが多い生物において、自分の中で学習事項が体系化できていない限り、問題演習に取り組んでも意味がありません。問題演習に取り組み、その時は覚えていても、1周周って来たときには忘れてしまっています。
③問題集
基礎的な問題を幅広く扱っているものを繰り返し行う。ミスが目立つ分野があれば、入門書に戻って確認する。
参考書紹介
以下に目安のために難易度を示します。
★☆☆☆☆入門書レベル
★★☆☆☆センターレベル
★★★☆☆MARCHレベル
★★★★☆旧帝レベル
★★★★★最難関レベル
入門書
難易度★☆☆☆☆
オススメ度★★★
入門書の代表格。はじてシリーズです。内容がカラーでポップなイラストや図がたくさん載っているので非常にわかりやすくなっています。更に、講義口調の文章でまとめられているので考え方を誘導してくれます。
これは上述した“理解”するという活動において非常に大きな効果を持ちます。独学で学ぶ上で欠かすことのできない要素だと僕は思いますし、入門書としての参考書に期待するものです。以下に紹介する入門書のオススメ度はこの観点からつけたものです。
難易度★☆☆☆☆
オススメ度★★☆
この一冊のありがたいところは専門生物における入門書が兼ねられているところです(基礎生物のみのものもあります)。専門生物の入門書的参考書はあまり出回っていないようです。もし、二次試験などでも専門生物を使い、同時に学習してしまいたいという受験生がいたらいいかもしれませんね。内容的にも読みやすい一冊です。
難易度★~★★
オススメ度★★☆
入門書的位置付けにしたものの、はじてシリーズに比べて、センター試験への活用の意識が強く、若干入門書としての性質が弱まっている気がします。各分野ごとの知識のまとめが成されているので、一度一通り学習した人がセンター試験に向けて、知識を整理するのに使用するのがオススメです。
新課程 チャート式シリーズ 新生物基礎 (新学習指導要領対応 チャート式理科シリーズ)
- 作者: 奈良女子大学教授 鈴木 孝仁,東京工業大学教授 本川 達雄,東京大学教授 鷲谷 いづみ
- 出版社/メーカー: 数研出版
- 発売日: 2012/02/14
- メディア: 単行本
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難易度★~★★★
オススメ度★☆☆
勘違いしてほしくないのは、入門書としてのオススメ度である事です。内容は丁寧で網羅的なのですが、資料集的な要素が強く、あくまで教科書補助として使うのがオススメです。
得てしてありがちなことなのですが、生物の勉強を始めるにあたってこのような教科書補助的な参考書を読み始める人が多いのです。しかしこれらは口調もお固く、内容も盛りだくさんになっているのでやる気がそがれてしまいます。入門書の選択は、非常に重要なポイントですので間違わないでください。これらは日常的に勉強している人が使うものですね。
参考書
難易度★★★☆☆
オススメ度★★★
重要問題集が問題の質と量に特化したものであるのに対して、この一冊は問題に対する解説に特化したものであると言えるでしょう。入門書→問題集の接続がしやすい一冊だと思います。一問一問の解答が問題のすぐ後に配置され、解答が別冊に用意されている一般的な問題集とは異なっています。
また解説が非常に丁寧で入門書レベルでのポイントまで分かりやすく記されています。難易度的には若干落ちますが、MARCH・国立中堅二次レベルで、解説が丁寧な参考書を好む人はこの一冊がオススメです。
難易度★★★☆☆
オススメ度★★☆
多くの受験生が生物の二次試験において、大きな壁となるのが論述問題です。字数制限がある中でなんとなく答えは分かるのに文章にするのが難しい、というような経験をすることが多いでしょう。この参考書は頻出の論述問題に対する模範解答を50字、又は100字以内で提供してくれます。論述問題における解答のポイントや書き方が学べる一冊になっています。
難易度★★★☆☆
オススメ度★★☆
化学ではオススメ度が高かったシリーズですが生物においては必ずしも必修すべきというわけではありません。どちらかというと、二次試験対策の問題集を解いていて遺伝問題や計算・グラフが苦手な人が克服のための補助教材として使用するのが良いでしょう。内容は非常に丁寧に説明が書いてあるし、目的にを絞った良問がそろっています。
難易度★~★★★★
オススメ度★☆☆
教科書併用教材に良いところはベッタベタの基礎問題から載っているということ、各分野の問題を網羅しているということです。しかし、この問題集を全てこなすということは非常に労力が必要です。自分の受験に沿って、うまく使うのがポイントか。例えばセンター試験のみであれば発展問題は無視してオッケーですし、MARCH・旧帝二次レベルであれば全てやりきることをお勧めします。
ただやっぱり効率面を考えると、大学受験用の教材を使った方が良いでしょう。効率面で考えておすすめしません。時間がある人用のものです。
難易度★★★★☆
オススメ度★★★
今回も出ましたMARCH・旧帝レベルのスタンダードと言ってよい問題集です。これを選んでおけば間違いはないですね。難易度の高い問題が網羅的に載せられています。
注目すべきはその網羅性とスタンダードとして君臨しているという実績からもたらされる安心感でしょう。いわゆる良問とされる問題が選定されているわけですが、入試において問題集を演習していくということは“解いたことのある問題をストックしていく”という活動に他なりません。
入試本番においては、その自分のストックの中から解答をしていくことになるのです。そこで重要になるのがストックするべき問題の質と量になります。良い問題集というのは、質の高い問題を最低限の量に抑えたものであると言えるのです。その点でこの一冊は、売れているという実証付きの良い問題集と言えるでしょう。
難易度★★★★☆
オススメ度★★☆
他の問題集と同様に問題集と同様に問題の網羅性、解説の丁寧さも含めて非常に良質です。ここまで来たら、本人の好みの問題になると思います。もし、書店でパラパラめくって比較できる機会があるのであれば、自分が見てやりやすい方を選択してください。ただ、その場合は入門書をコンプリートしてからの方がオススメです。自分の中での生物の内容がある程度まとまった状態だからこそ自分の好みが分かるはずです。
オススメ度を2にしたのは、先の指導要領改訂における、このシリーズの全面改定版が出されていないからです。今は増補版として小冊子が挟まれており、若干の乱雑さが目立ちます。全面改定版の出版が待ち遠しいですね。
難易度★★★★★
オススメ度★★★
標準という名前がついていますが、内容は非常に高度です。基礎問題精講の上位レベルの位置づけです。解答が別冊になり、異なる配置になったものの、解答集も相当な厚みを持っており、相変わらず解説は非常に丁寧です。計算やグラフを用いた高難度の問題や論述問題が数多く掲載されているものの、わかりやすく解説してもらえるので上位の大学を狙う受験生にとっては非常に心強い一冊になっていると思います。
資料集
難易度★~★★★★★
オススメ度★★★
資料集でまとめさせていただきました。資料集は非常に豊富な情報がきれいな写真と共に掲載されています。問題を解いていてわからない内容があれば、資料集を見ます。特に資料集の素晴らしい点は発展的内容まで網羅的に載っていること、問題に頻出する実験の概要が写真付きで紹介されていることです。
問題演習をしていてわからないことがあれば、資料集を開いて調べてみると、その周辺知識と共に学ぶこととができるので、二次試験の学習が進むにつれて資料集は手放せなくなります。個人的には中身がとてもきれいで好きなので、一冊持っておくのがおすすめです。って学校で配られますよね。
暗記
難易度★☆☆☆☆
オススメ度★★★
数ある一問一答形式の参考書の中で最も信頼がおけるのはやはりこのシリーズだと思います。しかし、僕個人的には入門書にウエイトを置きたいので、あくまで入門書後のプラスアルファの位置づけです。ただし、ホームページを見てみても、生物基礎の改訂版が見つからなかったので、改訂出版が待ち遠しいですね。
効率良く学習できるサイト(有料)
上までのは参考書ですが、最近ではスマホ・ PCでいつでも学べる教材が増えています。
その中でもダントツのクオリティ(&安い)のが下のスタディサプリです。
もし仮に、これから塾に通おうとしている方がいましたら、一旦スタディサプリをやってみることをオススメします。
塾というのは友達がいるなど非常にモチベーションを保ちやすいことが利点ですが、内容のレベルだけでしたらスタディサプリとほぼ同じなので、自分でモチベーションを保ってやれるという方でしたらかなり安いスタディサプリがおすすめです。
2週間は無料期間で、1ヶ月も980円なのでヘタは本を買うよりコスパ良いです。
勉強の流れのモデルケース
既に独学における勉強の流れは紹介しましたが、目標別のモデルケースも示しておきます。
①センター高得点
+センター過去問
後者の参考書は不必要な場合が多いはずです。入門書として前者をやりこみ、過去問を数回解いてみて、点数に納得ができないようでしたらセンターに特化した参考書として後者もやりましょう。
過去問の演習は非常に重要です。センター試験を非常に理不尽で重箱の隅をつつくような知識を問われることもあれば、生物の知識がなくても問題を読めばわかるような問題もあります。また一回の過去問の中で使用する知識は、入試において必要とされる知識のうち各分野からごく微量ずつとなっています。定着度を判定するためではなく、センター式の問題を解きなれるために使用してください。
②MARCHレベルの2次試験まで
+赤本
基本的に問題集をやりこめば心配はありませんが、必要に応じてプラスアルファの教材を加えてください。
③旧帝大レベル(東大・京大を除く)
+赤本
基本的に問題集をやりこめば心配はありませんが、必要に応じてプラスアルファの教材を加えてください。
注:これらのモデルを見て「少ない」と感じる方がいるでしょう。他のサイトを見れば「これの後にこれ!」と6冊ぐらい参考書を進めているものがありますが、それは受験生にとって「現実的」でしょうか?
受験生は決して生物だけ勉強している訳ではありませんし、正直それだけやれば点数が取れるのは当たり前です。
この記事は最初に言ったように「効率性」を求めています。最小の参考書で最大のパフォーマンスを出すことを目的としているので、時間が有り余っている方は他の記事を参考にした方がよいです
最後に
「独学」で勉強する人にとって、なによりも重要なのは情報だと思ってください。この記事のように、おすすめの参考書や勉強法を書いた記事というのはたくさんありますが、結局通っている学校や、先生との相性などで、別の参考書が思わぬ働きをすることがよくあります。
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