大学受験の問題は、出やすい問題が決まっていたり解答のコツを知ることで、かなり効率性を高めることができます。
また、コツを知らずに努力でゴリ押しする人が、思ったよりも結果が出なかったりするのも大学受験です。
今回は普段の高校の勉強はおいておいて、大学受験に特化した勉強法、スケジュール設定について知っていることを書いていきたいと思います。
筆者状況
僕が受験勉強を始めたのは、高校3年生の8月からでした。それまでは部活をやっていて、幸か不幸か勝ち残ったため、受験勉強の開始がだいぶ遅れてしまいました。他の人はだいたい4月からエンジンかかりだしてますよね。
成績は学年でビリ3の赤点常習者だったため、赤点の補講と合わせて夏休みからスタートといった形です。
センター試験までは半年を切っているところからスタートだったので、とにかく短期間で、効率性を重視して勉強することが求められました。最初から全てを学習し理解する時間は、ありませんでした。
この記事でもそういった短時間・効率性というのを意識しています。
モチベーションを維持することに全力を注ぐ
意外にも一番大切なのは、モチベーションを維持する方法を知っているかだと思います。
というのも、人間モチベーションさえあればほとんど何でも達成することができます。
逆に多くの人がモチベーションが続を続けることができず、勝手に勉強を諦めていきます。これは勉強だけでなく、何でもそうだと思います。
受験勉強は半年以上の長丁場になります。普通の人は、一つのことに半年以上もモチベーションを保つことは不可能に近いのです。
なので冗談でなく、自分が何にモチベーションを受けるのかを考える時間を、まずはしっかり持ちましょう。
僕の場合はとにかく承認欲求が高い人間だったので、普段から下のことをイメージするようにしました。
- とにかくまわりから「成績が上がったね」と褒められる自分
- 大学に合格した後に、「お前があの大学に入ったの?」と褒められる自分
- 模試の結果が伸びていくのが、ゲームのレベルアップのようで楽しい
ライバルに刺激される人は、めんどくさがらずに友人と話す時間をつくる。本屋で参考書を眺めているのがモチベーションになる人は、何度でも本屋に行く。自己啓発本を読むとモチベーションが上がる人は、定期的に読むようにしましょう。
有名ですが、「ドラゴン桜」を見るとモチベーション上がるので、意欲の上げ方が良く分からない方は、まず読んでみると良いかもしれません。僕も最初はこれを読んで東大に入る気満々でした。
参考書は厳選して、何周もまわす
いろんなところで言われますが、参考書はしっかり厳選して、数冊をマスターするようにしましょう。
受験生は複数科目受験するわけなので、たくさんの参考書に手を出していると、とてもじゃないですが間に合いません。
数冊に厳選するために、参考書のリサーチはしっかり行うようにしましょう。友人に聞く、アマゾンのレビューを見る、先生に聞くなどいろいろな方法で調べて、自分の難易度に合う良書を見つけます。
「◯◯でも分かる」みたいな本や、マンガ風の本を読むのは気が引ける・・。という方もいると思いますが、効率よく頭に入れたかったらそんなこと言ってはいられません。
正直、みんなが難易度の高い問題集に手を出しているときに、自分だけマンガ風の本を読んでいると絶望的な気持ちになりますが、自分が理解していないと思ったらそれを認め、どの時期でも自分に合った参考書を選ぶことをオススメします。
このブログでも理科に関してはオススメ参考書を紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
- 大学受験での物理の勉強法とおすすめ参考書を全部書いてみた【高校生必見!】 - Yukihy Life
- 大学受験での化学の勉強法とおすすめ参考書を全部書いてみた【高校生必見!】 - Yukihy Life
- 大学受験での生物の勉強法とおすすめ参考書を全部書いてみた【高校生必見!】 - Yukihy Life
また、参考書を選ぶ際、分厚い参考書を選ぶのはやめましょう。2ちゃんねるなど見ると、「数学はチャートをやればOKでしょ」「化学は新研究と新演習のみでOK」
などと言ってたりしますが、騙されないでください。あれだけ厚い本を「これだけやればOK」って、正直、それだけやればできるのは当たり前です。ただ、受験生にそんな時間はありません。
参考書は、やってみると思ったより終わらないです。そして、薄い本でも思ったより中身があります。
効率よく受験勉強をするのであれば、その教科で大切なエッセンスがつまっている薄い本を繰り返し行うことが大切です。
とりあえず塾に通うのはやめる
独学でやった身としては、「とりあえず塾に入る」のは微妙だと感じています。
ただ塾に入るメリットもあると思います。
塾に行った方がてっとり早いパターン
- 参考書で扱っていることが少ない「超高難易度」を、分かりやすい解説付きで受けたい
- 苦手すぎて参考書を読んでも分からない
- そもそも勉強に対するモチベーションがわかない
のいづれかに当てはまる人は、塾でその教科だけ受講してみると効果的だと思います。
市販の参考書は、初心者向け・中級者向け難易度の本ばかりで、東大・京大・東工大といった超難関校向けの本はとても少ないです。その対策を塾に任せてしまうのは良い判断だと思います。
また、自分がどうしようもないくらい苦手な教科がある場合、その教科のみ塾に任せてしまう、という方法もあると思います。
塾の先生は、当たり前ですが超一流の分かりやすい説明をしてくれます。しかしめちゃくちゃ高いのと、時間が取られてしまうのが非常に厄介です。なので「何となく分かっている」くらいの教科を塾にお願いしてしまうと、非常にもったいないのです。
いずれにせよ、すべての教科を塾に任せるのはオススメしません。塾の宿題だけやっていれば合格点を取れるか?取れるわけありません。結局、自分で勉強しなければいけない部分がくるのです。
また、完全にモチベーションが沸かないという人に限り、塾という強制的な場所に行くことで刺激を受けるという狙いはあると思います(どちらかと言うと親の考え方かも)。
また、現状であれば、塾に通うよりも金額的にも格段に安く、塾以上の高質な授業を受けられる「スタディサプリ」を強くオススメします。
スマホで見れるので自分のペースで進められ、分からない箇所が出た際に都度見れるので、苦手箇所を潰すのに効果的だと思います。
模試の復習に一番時間をかける
高校3年生になると模試を受ける回数が増えると思います。模試は丸一日かけて行われることが多く。終わったその日は何もできなくなるぐらい疲れますよね。
しかし模試で最も大切なのは復習です。最初のうちは分からないところが多いので、模試の直しだけで一週間かかったりしてしまいますが、模試の直しはそれくらい価値があります。
当たり前ですが、テストで点数を取るようになるには、自分が分からなかったところを分かるようにすることの繰り返しです。✕→○にすることで点数が上がるのであって、○をいくら見返しても、次も○なので点数は上がりません。
解き終わった後の模試は、自分が分からないところの宝庫(=自分の伸びしろ)をリストにしてくれているようなものです。一つひとつ、参考書を横において深めながら見直しをしましょう。
模試を受ける際は、すぐに答え合わせができるように、問題文にチェックをしておいてくださいね。
計画を立てる
記事の後半では、大学受験までのスケジュールの立て方を書いていきたいと思います。
実際に僕がやってみた方法と、やらなかったことを後悔している方法です。
まず模試を目印にする
カレンダーを出し、まず分かっている模試の日程を書き加えます。進学校に通っている方は、もしかしたら2ヶ月・3ヶ月に一回模試があると思います。
そうでない方は、高校3年生になったら、各塾などが公開で行っている模試を、2ヶ月に1回のペースで受けるようにすることをオススメします。
などを利用します。模試は各塾によって受けてる層のレベルや、問題の難易度が違うので、なるべく同じ会社の模試を連続して受けることをオススメします。(駿台は難しいので偏差値が低く出る傾向があります)
そして、それぞれ直前の模試に全力を注いで勉強をしていきます。
理解系科目・知識系科目で勉強を分ける
勉強の計画を立てるときに注意しなければいけないのが、理解系科目と知識系科目の違いです。
- 理解系科目:国語・数学・英語
- 知識系科目:理科・社会
※今回、便宜上「理科・社会」を「知識系科目」としていますが、高校レベルになると理科・社会もほとんど理解をする必要があります
上はどういうふうに分けたかというと、「知識系科目」は、その分野をある程度覚えることで点数が伸びるのに対し、「理解系科目」は知識を入れた上で、訓練をしないと点数が伸びない教科です。
例えば「化学」は、大きく分けると「理論化学」「無機化学」「有機化学」と分かれていて、それぞれを攻略していくイメージです。無機化学が解けなくても、有機化学は解けるなど、勉強したところから点数が伸びてきます。「日本史」も、古代は解けないけど現代は解けたりしますよね。
しかし「英語」はというと、「英単語」「英熟語」「英文法」すべてを勉強しないと、点数は伸びてきません。単語を知っていても、文法が分からなければ英語の試験で良い点数を取ることはできません。
まとめると、「知識系科目」は、ある程度、短期間でも点数を出すことができるが、「理解系科目」はコツコツ時間を積み重ねないと点数につながりません。
簡単に言えば、国語・数学・英語に関しては、直前にいくら詰め込んでも点数は伸びにくいということです。スケジュールを立てるときはこれを意識してください。
僕も嫌いだからという理由で国語を後回しにしていて、直前にセンターの過去問を20年分解いたのですが、時既に遅し。全く点数を取ることができませんでした。最大の反省点です。
足し算の時期と引き算の時期
スケジュールを立てるときに意識をしたいのが、「足し算の時期」と「引き算の時期」で勉強法を変えるということ。足し算・引き算は僕が勝手に言っているだけなのですが、
- 足し算の勉強:自分が苦手な部分を埋めるように勉強する
- 引き算の勉強:合格点から逆算して、不足しているところを補う勉強する
といった形です。4月-10月ごろまでは足し算の勉強で良いですが、11月以降は引き算の勉強にしましょう。
というのも、4月-10月というのは、まだ自分の中で足りない部分が多く、苦手科目、伸びしろの大きいところを中心に勉強していきます。
僕の場合はとにかく国語と英語ができなかったので、英語を中心に勉強しました(国語はモチベーションが沸かずに後回しにしていたのは、上に書いた通りです笑)。
しかし11月からというのは逆の発想をします。苦手な科目というのは定着効率が低いからです。
11月になってくると、志望校がだいぶ絞れてきます。すると合格までに必要な点数が分かります。それを「国・社・数・理・英」で、各科目何点必要なのかを、一度割りふってみましょう。
僕の場合は国語が苦手だったので、国語の目標点を低くして、数学と理科が得意だったので、そちらの目標点数を高くしました。
そして、その合格点に必要な点数と現状を引き算して、余白の大きいところから勉強していくというやり方です。
簡単に振り返ると、最初は伸びしろの大きい苦手科目を中心に勉強をするけど、本番が近くなったら苦手科目よりも、伸ばしやすいところを伸ばそう!という方針のチェンジです。
この考え方を元にスケジュールを立ててみてください。
自分のメンタルコンディションを維持することを踏まえて
スケジュールを立てる最後のポイントは、自分のメンタルコンディションを維持することを、しっかり考えることです。
受験勉強をしていると、いろんなところからプレッシャーが来ます。親・先生(三者面談とか鬼w)・友人・後輩などなど、熱心に勉強している人ほどプレッシャーに感じてしまうでしょう。
それをスケジュールの段階で、あらかじめ予想しておくようにしましょう。
例えば、秋の段階で「まだ一つも自身を持って取れる教科が無い」といった状況だと、精神衛生上、良くないですよね。
一つでも得意科目を早めに仕上げておくと、親からいろいろ言われても、「今までは理科をやってきたの、だから理科の成績は良いでしょ?これから社会もやっていくスケジュールなの」と言えます。
まわりはこちらがスケジュールを立てて勉強しているなんて知らないので、一言いえる材料を持っておくことで、まわりにとやかく言われなくなります。そして、それは自分の精神を安定させることに繋がります。
また新学校の場合、10月ごろに必要以上に模試を受けさせられます。それが全滅だと、「さすがにヤバイ!」ってなりますよね。そういったことを予想して、「模試の前にはちょっと知識系の科目を詰め込んでおこう」みたいなことを入れて見ると良いと思います。
まとめ
以上、長くなりましたが、大学受験の勉強方法、スケジュールの立て方を書いてきました。
いろいろ書きましたが、結局は最初と最後に書いた「自分の精神のコンディションを整える」ということが一番大切だと思います。
受験勉強は順調に進んでいるように思えても、点数が伸び悩む時期というのは必ず来ますし、「なんだか良く分からないけど集中できない」という状態にもよくなります。そうなったときにしっかり自分をコントロールできる人は、受験も受かると思います。
受験勉強は本当に大変ですが、ぜひ、頑張ってください!
参考書編を次は書きたいと思います。