最近注目というか、より効果のある教育方法として、アクティブラーニングというものがあります。
僕は一応教育学部生なので、まわりにはそういった教育論について学んでいる友人もいたりします。
アクティブラーニングとは?
アクティブラーニングとは、その名の通り、アクティブに学んでいくというものです。従来型の教育というのは、先生が黒板にツラツラと書いていって、それを生徒は板書し、家で覚えてくる、というような流れが多かったです。
しかし近年広まっている手法としては、先生の言葉数を減らし、生徒に議論などをさせ主体的に学んでもらうことで、本当に学ぶ力というものをつける、というような流れになっています。
僕の年代よりも上の人は、ほとんどの人が従来型の授業を受けていたと思います。
従来型の授業では何がいけないか
従来型のような座学による授業というのは、基本的に先生が学ぶことを詰め込みパックのような形で提供するので、ある意味先生の言っていることは、商品のように完成されています。
これを生徒はただ受け取り、そして同じことを繰り返すことで定着した気になり、定期テストや受験にも有効なものですから正しいものだと受け取ります。
ただそれを繰り返しても、生徒は先生が喋っている時間のみを勉強とみなします。
大学以上になると分かると思いますが、自分で学ばない、学び方が分からないというのは、致命的欠陥になりますし、実際にそういう人はいます。
僕の周りでも「大学や教授は本当に無能だ」と口癖のようにいう人がいますが、そういう人は、自分で学ぼうとしなくて言い訳しているだけなんですよね。
アクティブラーニングでの欠点
議論を中心に授業を進めていくアクティブラーニングでは、どんな欠点があるのでしょう。よく言われていることとしては、
- 時間が足りない
- 現行の入試制度に対応できない
- 教師への負担が大きい
- 学力が測りづらい
というものです。どれも非常に納得できますし、僕も実践していますが、とにかく時間が足りないんです。
一般的な授業に比べて議論の時間が加わりますし、それに対ししっかりと内容を網羅させないといけない。となるとどうなるかと言うと、結局は生徒の家庭学習時間を増やすしかないんです。現在アクティブラーニングを実践されている方には、結構この傾向はあるそうです。
教える内容が増えている昨今の指導内容では到底不可能と言えます。
ちなみに上にあげたこと以外で、純粋に学力面での欠点があるのかどうかを教授に聞いてみると、「全く無い」と言っておられました。まあ、その後で「全く無いと言うと語弊があるが、現在では見つかっていない」とのことだそうです。
学力面のみでみるならば従来型の授業の上位互換であると言える、というのは、非常に驚くべきことです。
しかしなぜこれほどまでに広まらないかと言えば、やはり教員の意識でしょうね。今までのやり方で良いとなったら、リスクを冒してまで負担を負う必要はないということです。
ということで、近年の教員養成大学では、こういったアクティブラーニングの研究をしているところが増えてきています。彼らが教員になり、綿密なデータと経験を得ることで、子どもにより豊かな授業を受けさせることができるのかもしれません。