英語学習をしばらく続けていると、自分の実力を確認したくなってきますよね。そんなときに模試をやったりするのも一つの手ですが、僕はこんなものを読んでみました。
対象レベル 語彙4000語 TOEIC550点前後
これはオーストラリアのlonely planetという会社が書いた、旅行ガイドマップです。世界で最もシェアされているガイドブックであり、中は英語で書かれています。
普通ガイドブックは海外のものを買いますが、これの日本版を買うことで、日本がどのように見られているのかを客観的に見ることができたり、外国人は日本の何に興味を持つのかなど、日本人からすると非常におもしろい情報が盛りだくさんです。
また日本人ですら知らない穴場スポットがのってたりするので、国内のガイドブックを買わずに、英語版で情報収集をするのも非常に楽しいです。
海外のガイドブックは、比較的文章よりも写真が多い印象がありますが、このガイドブックは「一人旅」や「ヒッチハイク旅」を推奨しているだけあって非常に文章量が多いです。ページのだいたい9割が文章で、300ページほどあるので、暇な時間に少しずつ読み進めるのに適しています。
ページを開くとすぐに、この本の責任者である方のコメントが書いてあります
Why I Love Tokyo
I’ve spent over 10 years in Tokyo. But this capital of the shogun always renews its spell. I love walking in a random direction and finding something unusual like a museum of musical boxes or an eye-popping glimpse of Mt Fuji over Shinjuku at sunset.
(中略)
To be tired of Tokyo is to be tired of life.
なぜ東京が好きか
私は東京で10年以上過ごした。しかしこの将軍の首都は、常に魅力的に変わっている。私はランダムな方向に歩き、オルゴール美術館や夕暮れの新宿から見える素晴らしい富士山などを見つけるのが好きだ。
東京に飽きることは、人生を飽きることだ
なんと素晴らしい前置き!そんなに日本とは素晴らしいところなのかと感動します。まあガイドブックだから当然か。ちなみに本文中もこれくらいの英文レベルです。
ちょっと内容紹介
外国人にとって日本は信じられないくらい安全なところみたいですよ。ただ一番困るのは電車の乗り換えみたいです。このガイドブックでも
Although the train map looks like a bowl of ramen, inside it’s about the most orderly bowl of ramen you’ll ever see.(p254)
「日本の路線図はラーメンのようだ。だがその中身はあなたが今まで見たことないくらいキチンとしたラーメンだよ」
なんてジョーク混じりで書かれてます。
Even a minute’s delay elicits apologies from conductors.(p254)
「電車が数分でも遅れたりすると、係の人が謝ってくれます」
とも書いてあります。日本ってこういうところが変わってるんですね。
Most emergency operators you’ll reach in Tokyo don’t speak English.(p258)
「ポリスや救急車など、ほとんどの緊急オペレーターは英語を喋れません」
ん~やっぱりこういったところは外国人不安みたい。
Tokyo in particular is a tolerant city (for Gay and Lesbian)(p259)
「東京は特にゲイやレズビアンに寛容なところです」
寛容なのかな?あんまり目にしないし騒いだりしないだけじゃないかなとも思います。
ちなみに日本語のガイドブックって「ゲイやレズビアンの人はどのように行動するか」なんて書いてないですが、外国のガイドブックはほとんど「ゲイ・レズビアンコーナー」みたいのが設けられていて、一つの大きな章としてその国での立ち振る舞いが書かれていることが多いです。
Tokyo has an active gay scene and a small but very lively gay quarter(Shinjuku-nichome)(p259)
「東京には、ちっちゃいけどとても住みやすいゲイの町があるよ→新宿2丁目」
一応キチンと説明されていますね。
個人的に一番笑ったのは
Don’t be surprised to find some salary-man’s head on your shoulder.(p256)
「電車に乗っているときに、サラリーマンの頭があなたの方に倒れてきても、驚かないであげてね」
という文章。なんだこの注意書き。外国からみると電車内で寝るというのはあまり見ないのかもしれませんね。
他にもたくさんの面白い文章や情報が盛り込まれています。良かれ悪かれ、外国人の「偏見」や「誤解」なんかも覗いたりすることができます。日本のアニメやマンガなどの文化や歴史に関して、「外国からはこう思われているのか!」と気付け、英語のレベルとしてもそこまで高くないので、普段の英語学習の息抜きに本当におススメします。